似ているようで違う整体とストレッチ

整体と聞くと、骨折や脱臼など、骨格に関わる傷みや怪我を治療するところというイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。

 

最近では、骨盤矯正や肩こりの改善などを目的に整体に通う人も増えています。しかし、それでもストレッチは整体で行うものではないと考える人は少なくありません。

 

ストレッチを自分で取り入れているという人は多くいるでしょう。お風呂上がりや同じ姿勢を取ったあとなどに、セルフケアとして行っている人も少なくありません。

 

整体もストレッチも、体の不具合を改善し、機能を良い状態にするという意味では目的が同じです。

 

しかし、実は整体とストレッチは大きく異なるところもあります。また最近では、整体にストレッチを取り入れることで、さらに効果を高める方法もあります。

 

そこで今回は、整体とストレッチの違いや、整体とストレッチを組み合わせたときの効果についてわかりやすく解説します。

 

整体は

整体では、さまざまな治療法が用いられます。

 

日本で多く用いられている治療法は、施術者の手によって行われるマッサージなどの手技療法で、あん摩や指圧を行っている整体もあります。

 

整体は民間療法であり、代替医療ではあるものの、医療行為ではありません。そのため、検査や投薬、手術などはできません。しかし、一定の効果は十分に期待できます。

 

施術者の手によって施術が行われるため、薬を使わずに回復したいと思う人や、本来持っている回復力や治癒力を最大限引き出したいと思っている人には適しているといえるでしょう。

 

また整体の施術は、痛みなどの症状がある箇所にだけ働きかけるのではありません。

 

体全体の筋肉や、体の軸となる骨盤や背骨に働きかけるため、症状を感じている部位だけの改善ではなく、体全体の調子を整えられるという特徴があります。

 

ストレッチは

ストレッチは、筋肉を動かしたり、引っ張ったりすることで、筋肉の柔軟性を高める運動です。筋肉が凝った状態から柔らかくなることで、機能が回復したり、痛みや不具合が改善したりという効果を期待できます。

 

また筋肉の状態が改善することで、体の機能を取り戻し、精神状態が落ち着く場合もあります。

 

整体は、骨盤や背骨などを正しい位置に整えることに対して、ストレッチは筋肉を柔らかくすると考えるとイメージしやすいでしょう。
整体は、骨格そのものに働きかけますが、ストレッチは、骨格を支えている筋肉に働きかけるのです。

 

ストレッチ整体とは

最近、整体とストレッチの違いを把握したうえで、それぞれの良いところを取り入れたストレッチ整体を取り入れる整体が増えています。
肩凝りや腰痛などの症状を感じている人だけではなく、それらを予防したいと考える人もストレッチ整体を受けることが多いです。

 

ストレッチ整体は、症状や改善したい目的に合わせて、メニューを考えられ、またそれぞれの良いところを取り入れられるため、どちらかだけを取り入れた場合に比べると相乗効果が期待できます。

 

根本の原因が骨盤や背骨の歪みにある場合には、凝った筋肉をほぐす目的でストレッチを行っても、一時的な効果しか得られません。しかし、ストレッチ整体を行えば、凝った筋肉をストレッチでほぐしながら、凝りの原因となった骨盤や背骨の歪みを矯正できます。

 

加えて、ストレッチで凝りを改善できるため、再び起こる凝りを防げるのです。

 

効果は

ストレッチ整体の効果は
・肩こりや腰痛
・頭痛
・骨盤や姿勢の歪み
・ホルモンバランスの乱れ
・体の冷え、むくみ
などの改善が挙げられます。

 

ストレッチ整体では、筋肉の凝りによって悪くなった血行が改善されます。そのため、なんとなくいつも不調を感じるものの、病院に行って検査をしても取り立てて異常はないという人にも効果的です。

 

代謝が上がることで、ダイエットに繋がったという人もいます。

 

ストレッチ整体のポイント

ストレッチ整体の良いところは、整体とストレッチそれぞれのメリットを取り入れられることです。どちらかだけを取り入れた場合に比べると、より良い効果を得られる場合が多いです。

 

また、整体の効果を持続させたり、ストレッチの効果を最大限引き出したりできるなど、相乗効果もあります。

 

しかし、ストレッチ整体では、骨盤や背骨、筋肉の状態を正しく把握し、何から行うことが望ましいかを判断する必要があります。早く効果を得たいからといって、どちらかだけを集中的に行っても、十分な効果を得られない場合があります。

 

どのように進めていくと自分の体にとって最良なのか、施術者と相談しながら進めるようにしましょう。

 

整体でストレッチのアドバイスを

ストレッチはずっと自己流でやってきたから、ストレッチ整体を受け始めても、ストレッチのアドバイスはいらないという人がいます。しかし、ストレッチ整体は、整体の施術と組み合わせることで、効果を発揮します。

 

そのため、自己流でストレッチを行っている場合には、どのようなストレッチなのかを整体の施術者に把握してもらいましょう。
受ける施術によって望ましいストレッチが異なる場合もあります。

 

整体ストレッチの効果を得るためには、セルフケアとして行うストレッチについても、施術者のアドバイスを受けるようにしましょう。

 

まとめ

今回は、ストレッチ整体について紹介しました。
整体とストレッチには、それぞれ違いがあり、良いところがあります。

 

整体は骨格に働きかけ、痛みや不具合の原因になる根本に働きかけます。一方、ストレッチは骨格を支えている筋肉に働きかけ、凝りなどをほぐします。ストレッチ整体では両者の良いところを取り入れ、相乗効果を得て、本来の回復力や治癒力を最大限引き出すのです。

 

このことで、肩凝りや腰痛など、なんとなくいつも感じている不調の改善が期待できます。また代謝が上がることで、ダイエット効果を感じる人もいます。

 

ただし、整体は受けているもののストレッチは自己流で行っているという場合には、十分な効果が発揮されない場合があります。自己流でストレッチを行っている場合にも、施術者のアドバイスを受けましょう。

 

似ているようで違う整体とストレッチ。ストレッチ整体として、それぞれの良いところを取り入れることで、これまで悩んでいた体の痛みや凝りを改善してみてはいかがでしょうか。